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標準得点と偏差値

 

あるクラスにおけるテストの点数について考える。同じ90点であっても、難しいテストの場合と易しいテストの場合とでは意味が異なる。易しいテストの場合、ほとんどの学生が90点以上をとっていることもある。難しいテストであれば90点以上をとった学生は1人かもしれない。ある点数がクラスの中でどの位置を表しているのかを示すために、全学生のテストの点数を平均と分散がある値になるように調整したものを用いることがある。標準得点は平均が0、分散が1になるように調整したものであり、偏差値は平均が50、標準偏差が10となるように変換したものである。

 全学生人分の得点を、、・・・、、で表す。平均を、標準偏差をとする。平均が0になるようにするには、これらの値から平均を引けばよい。

 

 

上の変換値の標準偏差は変換前のデータの標準偏差と同じ値である。標準偏差を1にするために、で割る。

 

 

上の値は、平均が0、標準偏差が1となっている。この変換値を標準得点(あるいは得点)という。すなわち、標準得点とは次式で与えられるものである。

 

 

ここで、が小文字であることに注意。大文字の場合は、次に説明する偏差値を表すのに用いられる。

 

 偏差値は、平均が50、標準偏差が10になるように変換された値である。標準得点を10倍した値の標準偏差は10である。この値に50を加えると平均が50になる。すなわち、偏差値は次式で与えられるものである。

 

 

ここでの偏差値は得点とも呼ばれているものである。が大文字であることに注意。偏差値には得点と呼ばれているものもある。得点とは、正規分布に基づいて算出されるものである。得点については、芝・南風原(19902001第5刷、Pp. 36-38)などを参照されたい。

 

 

参考書

 

芝 祐順・南風原朝和「行動科学における統計解析法」東京大学出版会、1990

 

 

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