
《千歯ごきでわるいい草を取り除く》
農家で稲を刈り取った後の青々としたい草を譲ってもらい、
千歯ごきで髪を梳かすようにすることで、よいい草のみを残す。
なかなか力の要る作業。
《出来上がりの美しさを左右するポイントのひとつ!》
い草の下の方を、ひとつかみずつ切りそろえる。
ここは、締め縄の最も太い部分になる。
そこがきれいな円柱形になると美しい締め縄になる。
《い草をやわらかくする》
数回水の中にくぐらせたい草を、木づちでたたく。
濡らして叩くことでやわらかくなり、扱いやすくなる。
《凸凹ローラーの威力》
凸凹のローラーが上下に2つついており、その間にはさまれながら
い草全体がしごかれる。
この工程を経て、やわらかく、しなりのあるよいい草になる。
《祖父と祖母の共同作業》
祖母は藁(わら)で締め縄の芯を作る。
祖父は、締め縄の形に作っていく。
すべて感覚の世界。
両手足をフルに使って2つに分けたい草の束をよっていく華麗な手さばきに、思わず見入ってしまう。
《台所の上に祀る》
火の神が祀ってある火元の上には棚があり、小さめの締め縄を捧げている。
他にも神棚にはもう少し大きめの締め縄を飾る。
近所の水神が祭られている神社の鳥居に飾る締め縄は、毎年祖父が作っているが、それは直径20cm弱にもなる大きな締め縄で、迫力がある。
《母の趣味》
正月に飾るための締め飾りを手作りしている。祖父に小さめの締め縄をつくってもらい、丸く輪っか状にしてもらう。
初春らしい椿や笹、梅などの小物を買い揃え、生け花のように自由に差し込んでいく。
正月に玄関先に飾ると、この1年も家族みんなが幸せに暮らせるような気持ちになる。
《保管用のい草をしまう》
締め縄をつくる小屋には納戸があり、その中には余ったい草がしまわれている。
納戸の板には、墨で「一、二、三、四・・・」と順番が書かれている。
現在家族が住んでいる母屋を建てている最中、私の父や叔母はまだ小学生くらいで、納戸の中で寝ていたというから驚きだ。
引用:
ふわふわ。り